日々雑感

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19. 10. 19(土)

中東に自衛隊派遣?

今日の新聞1面に「自衛艦 中東に独自派遣」とある。読んで見ると良くわからない。
安倍首相が国家安全保障会議の4大臣会合で検討を始めるよう指示したとの事。
菅官房長官の記者会見によると、
米主導の有志連合には入らずイランを刺激しないで、オマーン湾、アラビア海北部の公海、イエメン東の海峡の公海に派遣するそうだ。
また、派遣は、防衛省設置法に定められた「調査・研究」の一環として行うとしたうえで、アフリカのアデン湾での海賊対策にあたっている部隊の活用も含め、海上自衛隊の艦船や哨戒機の派遣の可能性を検討
とのことだ。

東京新聞には、
米国の同盟国であると同時に、イランと伝統的な友好関係にある日本の独自性を示す外交努力だった。だが、米国とイランの対立が解消する見通しは立っていない。こうした状況で、米国の顔を立てて自衛隊を派遣しながら、ホルムズ海峡を避けてイランにも配慮する苦肉の策が浮上した。
 派遣の法的根拠にも問題がある。防衛省の組織や担当事務を定めた設置法による海外派遣は、苦し紛れの拡大解釈との批判を免れない。国会承認も必要ない。政府がこの手法を繰り返せば、自衛隊派遣は歯止めを失う。

とある。
有志連合に入らないのは、中東の問題に巻き込まれないという事で良いことだと思うが、なんか裏にあるような気がしてならない。
イランとは今までもいい関係だったのだから、このままを維持して行くのが当然だと思う。

こんな事を思いながら元外交官の天木直人氏のブログを読んだ。
氏の意見は次の通り。
理解に苦しむホルムズ近海への海自艦船派遣
昨日の午後、政府がホルムズ近海に海上自衛隊の艦船を派遣する事にしたというニュースが流れた。
 これを聞いた時、私は我が耳を疑った。
安倍外交は理解の苦しむ事の連続だが、その中でもこの派遣は断トツに理解に苦しむものだ。
なぜ、いま派遣なのか。
さっぱりその理由がわからない。
明日の各紙の朝刊を見て判断するしかない、そう思って真っ先に今朝の各紙を読み比べた。
そして、さらにわからなくなった。
米国の有志連合に参加するものではないという。
だからといって、ロシアやイランが提案しているペルシャ湾安全確保の構想への参加でも、もちろん、違う。
単独の派遣だという。
それにもかかわらず、日本の船舶を守る活動はしないという。
だったら何のためだ。
調査・研究のためだという。
情報収集だという。
そして、米国、イランの双方に顔を立てるものだという。
読めば読むほどわからない。
よく、こんな馬鹿げた決定をしたものだ。
そう思ったら、ただひとつはっきりした事がある。
政府は、まだ派遣の決定をしたわけではないのだ。
自衛隊派遣の検討を関係閣僚に指示しただけなのだ。
当然のことながら派遣時期は未定だ。
なるほど、すべてはこれからなのだ。
だから、いま、大騒ぎする必要はないのだ。
しかし、これはこれで大問題だ。
いままで、何も正式に検討を始めていなかったということだ。
やはり安倍首相の考える事は訳が分からない。
最後に一つだけ分かったことがあった。
なぜ「調査・研究」の派遣にしたのか。
それは、調査・研究の派遣なら、国会承認の必要がなく、防衛省の裁量で何でもできるからだという。
これで合点がいった。
このまま何もしないわけにはいかない。
やってる感を出すために、海自の艦船派遣の検討を指示する決定を国家安全保障会議で決定させ、それを大きく報道させたのだ。
やってる感の安倍外交、ここに極まれりである。
メディアには、この決定に至るまでの裏話を取材して、教えてもらいたいものだ。
笑い話のような関係者の言動がどんどん出てくるに違ない(了)

これを読んでなんか合点が入った気がした。(下線は私が勝手に引いた)

19. 10. 1(火)

9月は理不尽なことが色々あった

9月は理不尽なことが色々あった。
先ず台風通過後の内閣改造。
大臣に不適格な人物が沢山いて、新聞にも書いてあったが在庫一掃内閣は的確な表現だった。

二つ目は、台風に対する感覚が鈍く、内閣の対応が遅れた事だ。千葉県にとって昨年の大阪の台風とよく似たコースをとったのに政府をはじめとしてマスコミ、東電、県の危機感が全くなかった。
素人の私でさえ、台風通過後のコースを見て被害は無かったと心配したのに、そのようなことがどこにも感じられなかった。
危機感があれば、被害状況をあちこちに連絡して収集する。すると連絡が取れないことがわかり、被害があったことを早期に察知できたはず。
日数が経ってから徐々にわかってきて慌てることは無かった。危機感が無かったことは内閣の改造の現れている。

3つ目は、日米貿易合意を共同声明の署名でごまかそうとして日米貿易合意をしたと宣伝してる。そして、安倍首相に至っては、ウインウインだと発表したことだ。
農産品はアメリカの言う通りにTPP並に関税を下げ、日本からアメリカへの輸出の自動車関税と輸入数量規制については継続協議になった。
何がウインウインだ。
継続協議だから、後から変更はどうにでもなるし、アメリカに言い出されたら断ることは出来ないことは今までのことからわかっている。
わざわざウインウインだと言っているのはウインウインでないことの証明だろう。
国民を馬鹿にすることが甚だしい。
そのうち、自動車の関税はそのままで、輸入数量規制は設けられることになるだろう。しかしこれは秘密裏に行われ密約として国民には知らされないのではないかと思う。

4つ目は、愛知のトリエンナーレの費用を文科省が後だしじゃんけんで出さないと発表したことだ。
理由は色々つけているが、政府にとって都合の悪い事には補助をしないという事だ。
自民党の中からも異議が出ているらしいが、脅迫や圧力をかけて中止に追いやった方を問題視しないで、圧力をかけられた方を問題視しているのが大きな問題だ。
まるでいじめられた方が、いじめた方より悪いし、いじめられた方に責任があるというのと同じことで、理不尽極まりない。
ただ、救いは今日の新聞で、表現の不自由展が再開されるらしいとあったことだ。

10月は、不自由展が再開のように、良い事が沢山あって欲しいものだ。