日々雑感

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18. 9. 30(日)

日米首脳会談

9月27日 日米共同声明 が出された。内容は次のとおり。

日米共同声明
① 2018年9月26日のニューヨークにおける日米首脳会談の機会に,我々,安倍晋三内閣総理大臣とドナルド・J・トランプ大統領は,両国経済が合わせて世界のGDPの約3割を占めることを認識しつつ,日米間の強力かつ安定的で互恵的な貿易・経済関係の重要性を確認した。大統領は,相互的な貿易の重要性,また,日本や他の国々との貿易赤字を削減することの重要性を強調した。総理大臣は,自由で公正なルールに基づく貿易の重要性を強調した。
② この背景のもと,我々は,更なる具体的手段をとることも含め,日米間の貿易・投資を互恵的な形で更に拡大すること,また,世界経済の自由で公正かつ開かれた発展を実現することへの決意を再確認した。
③ 日米両国は,所要の国内調整を経た後に,日米物品貿易協定(TAG)について,また,他の重要な分野(サービスを含む)で早期に結果を生じ得るものについても,交渉を開始する。
④ 日米両国はまた,上記の協定の議論の完了の後に,他の貿易・投資の事項についても交渉を行うこととする。
⑤ 上記協定は,双方の利益となることを目指すものであり,交渉を行うに当たっては,日米両国は以下の他方の政府の立場を尊重する。-日本としては農林水産品について,過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限であること。-米国としては自動車について,市場アクセスの交渉結果が米国の自動車産業の製造及び雇用の増加を目指すものであること。
⑥ 日米両国は,第三国の非市場志向型の政策や慣行から日米両国の企業と労働者をより良く守るための協力を強化する。したがって我々は,WTO改革,電子商取引の議論を促進するとともに,知的財産の収奪,強制的技術移転,貿易歪曲的な産業補助金,国有企業によって創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処するため,日米,また日米欧三極の協力を通じて,緊密に作業していく。
⑦ 日米両国は上記について信頼関係に基づき議論を行うこととし,その協議が行われている間,本共同声明の精神に反する行動を取らない。また,他の関税関連問題の早期解決に努める。

とある。
前回FTAの交渉だと書いたがTAG交渉だという。
FTAは物品貿易と投資やサービスの内容も含んだ包括的なもので、TAGは物品貿易だけで今回はFTAとは違ったものだという。
安倍首相はFTAとは違うと強調しているが、共同宣言を読むと「③ 日米両国は,所要の国内調整を経た後に,日米物品貿易協定(TAG)について,また,他の重要な分野(サービスを含む)で早期に結果を生じ得るものについても,交渉を開始する。」あるので、FTAと同じことになっている。
また、④では「上記の協定の議論の完了の後に,他の貿易・投資の事項についても交渉を行うこととする。」とあり、批判されていたFTAを隠すためにTAGと名前を付けただけであって、FTAそのものである。
自動車への高関税措置について安倍首相は「交渉中は発動しないことを確認した」と言っていたが、⑦で「その協議が行われている間,本共同声明の精神に反する行動を取らない。」とあるだけで「交渉中は発動しない」とは言っていない。
交渉は2年ほどかかるから2年間の余裕が出来たと報道されているが、本当だろうか。
アメリカではトランプはこの交渉はFTAだと言っているらしい。
トランプが強権を発揮して短時間に妥結に持っていくことは無いのだろうか。
FTAであれ、TAGであれ2国間交渉は強いほうの思い通りになるから避けたかったのではないのか。
アメリカはシメシメと思っているのだ。
韓国がひどいFTAを結ばされている。日本は明治初めの不平等条約と同じ失敗をしないのか。
安倍首相の今までを見ているとアメリカの言うままだ。
安保に関しても、地位協定にしても日本のために何もしていない。
今回の会談でも、両政府がまとめた共同声明にも入っていない裏で、安倍首相がトランプ大統領に米国製の防衛装備品を大量購入する意向を改めて伝えたという事だ。
売国奴にならないことを祈る。

台風情報を見ながら書いている。21:00頃、大阪の上に来るようだ。
950hpaで非常に強いらしい。心配だ。何もないことを祈る。

18. 9. 26(水)

安倍首相が国連で演説

産経新聞によると

首相は
①「日本は戦後、自由で開放された経済体制の申し子として、めざましく成長した国だった」と述べ、自由貿易体制の旗手として国際社会を主導することが「私の信念だ」と強調した。
②北朝鮮問題について、拉致、核・ミサイル問題を解決した上で国交正常化を目指す方針は変わらないとして、「北朝鮮が持つ潜在性を解き放つため助力を惜しまない」と述べた。日本人拉致被害者の帰国を実現する決意を示し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「直接向き合う用意がある」と強調した。
③ロシアに関しては「プーチン大統領とともに70年以上動かなかった膠着(こうちゃく)を動かそうとしている」として、北方領土問題を解決して平和条約締結を目指す決意を表明。
④中国とは首脳間の往来の継続によって「地域に決定的な安定の軸を加えていく」と述べた。

とある。
どうしてこのような事を言うのだろうか。
①については、この後トランプとの会談が待っているが、トランプは2国間交渉(FTA自由貿易協定)を言って、アメリカファーストと言っているのに日本の貿易を守れるのか。日本の産業を守れるのか。
アメリカの言いなりの安倍首相に断れるはずがない。アメリカの言うがままだろうと思う。
今言われている焦点は自動車の関税と農産物と牛肉の関税だが、言うがままだろう。
ただ、選挙を考えて言い繕い、正直に締結した内容を発表をしないことも考えられる。
②については、今までの圧力一辺倒だった対決姿勢を改めないで、どうしてうまくいくのか。
「直接向き合う用意がある」というが、北は相手にしていない。相手にするとしたら戦後賠償だけだろう。
日本人拉致被害者の件にしても北は解決済みとしている。
韓国との朝鮮戦争が終結し平和条約が結ばれれば、まず北と国交を回復して大使館を置き、その後秘密裏に時間をかけて日本人拉致被害者を捜索すればよい。
これをするとまた関係が悪くなるかもしれないが。
③については、「膠着(こうちゃく)を動かそうとしている」と言っているが、平和条約締結を言われた時、にやにや笑っているだけで、どうして直ぐに反応できなかったのか。
私でもあれを見てバカかと思ったのだから、プーチンはどう思ったのか。推して知るべしだ。
北方領土問題を解決して平和条約締結を目指す決意を表明しているが、北方領土を返して北方領土にアメリカ軍基地が出来たらロシアは嫌だから返すはずはない。
2島返還という案もあるし、決意だけでは北方領土問題をどう解決するつもりなのかが良くわからない。
④については、「首脳間の往来の継続によって」とあるが、習近平には会わせてもらえず格下に見られているのに、また敵対することを自衛隊にさせているのに「決定的な安定の軸を加えていく」事が出来るはずがない。
言うのはタダだと思っているのだろう。
外交の安倍と宣伝しているのから、国内向けにやるやる詐欺で、やっているポーズをしているだけなのだろうと思う。

18. 9. 17(月)

汚染水浄化の件

1か月以上も更新が延びてしまった。国会も終わり書くことがないと思っていたら、次から次えと話題に事欠かなかったが、いつも通り機会を失い今になってしまった。
最近では、沖縄知事選、自民の総裁選、それに絡んで総裁選の討論から逃げた安倍主相だったが、プーチンの北方4島問題に絡んだ平和条約締結の発言に何も反応できず恥の上塗りをした安倍首相などがあった。
これ等の事も気になるが、今は8月末に新聞に載った汚染水放出問題が気になっている。
福島第一原発で溜まっている汚染水について経産省は処分方法について福島県富岡町で公聴会を開いたのだ。
内容は、「有識者会議が6年にわたって処理方法を検討。海洋放出▽地層注入▽水蒸気放出▽水素放出▽地下埋設-を候補に絞り込み、このうち費用などの面で海洋放出が最有力とされている。」という事で、汚染水トリチウム含有汚染水を水で薄めて海洋放出という提案をしたそうです。
それに対し『海洋放出』への賛成は皆無で、結論を急ぐ政府や東電への不信感が噴出したそうです。
一般にはトリチウム含有汚染水は水で薄めて放出しても大丈夫との情報が今まで流されてきていましたが、新聞を読んでみるとトリチウム以外の残留放射性物質もあり、濃度が発表された、ストロンチウム90とヨウ素129の量が大変多いらしいです。
また残留分についてはデータを見つけ出せていないがセシウムも残留しているのではとの疑いもあるみたいだ。
私達が子供のころに原爆マグロが問題になったが、ストロンチウム90やセシウムと言ったら大変危険だという映画を見た記憶がある。
そんな放射性物質が含まれている汚染水を『海洋放出』するなんてもってのほかだ。
日本の近海で魚が汚染され私達の体内に取り込まれることになってしまう。
すると体内被曝が起こり日本人は大変なことになる。
勿論、今 アウトバウンドと言って外国人の観光客が増えているがこれも無くなってしまう事になるだろう。
安全性を考えれば何が良いにかわからないが、今のところは地層注入か地下埋設しかないだろう。
地層注入か地下埋設をしたら地下水が汚染されるのではないかとの心配も出てくる。どうしたらいいのだろう?
原発がある限り汚染水だけでなく、汚染物の問題がある。トイレの無いマンションだとも言われている。
原発のダメさが明らかになっているのだから、もう原発を辞めて自然エネルギーに変換すべきなのだ。

公聴会では大反対でもう一度検討することになったらしいが、うっかりするとなし崩し的に『海洋放出』をするかもしれない。しっかり監視することが大事になってくる。